甲子園、国際大会大活躍の大型右腕、U-18代表外野手など指名漏れとなった超高校級の逸材たち
10月20日、ドラフト会議が行われ、支配下登録選手が69人、育成選手は57人の計126人が指名された。多くの選手が華々しい指名の瞬間を迎えた中、指名漏れしている選手も多くいる。
プロ志望届を提出したのは高校生が154人、大学生が187人だった。
指名数を見ると絞られた指名をしている。改めてプロの厳しさを実感させられた。今回は惜しくも指名漏れになった逸材たちを紹介していきたい。
高校生では大阪桐蔭(大阪)の主力選手たちが指名漏れとなった。特に、センバツ優勝に貢献し、U-18代表にも選ばれ、投手のベストナインを獲得。さらに国体も優勝に貢献したエースの川原 嗣貴投手が指名漏れとなった。
スペックとしては、
・188センチの大型右腕
・140キロ後半の速球
・130キロ後半のカットボール
・U-18では、防御率0.00
以上、能力的、成績的には文句なしであった。長身の大型投手としては、ここまで実戦的になったのはさすがと思った。
もちろん高校生投手なので、細かいところに要求をつけていけば、物足りなさを感じる点はあるだろう。それでも他に指名された高校生投手と比べると、リスクになるようなところはないと思った。
ただ、いろいろ天秤をかけた結果、指名を見送ったのだろう。改めてプロの厳しさを実感させられた。ぜひ次のステージではドラ1候補として呼ばれるほどに成長することを期待したい。
その他、U-18代表の外野手・海老根優大外野手(大阪桐蔭)、黒田義信外野手(九州国際大付)も指名漏れとなった。
海老根は変化球の見え方がかなり気になった。木製バットの対応を含め、時間はかかる素材と見る。今の時代、高卒でも3年で結果を残せなければ戦力外、育成枠になる時代だ。海老根は次のステージでもセンターを任せられるほどの守備力はある。あとは次のステージで対応力が高まったとスカウトに証明するだけだ。黒田も総合力は高いが、突き抜けたものはなかった。他では公式戦11本塁打の坪井 蒼汰内野手(山村学園)や、センバツでバックスクリーン弾を放ち、全国レベルの捕手である高山 維月捕手(浦和学院)も次のステージでプロを目指す。
今の時代、本指名は、かなり厳しい。プロに入っても故障や、全く通用しない成績であれば、あっさりと戦力外がちらつく時代である。指名漏れとなった選手は同世代でも群を抜いたパフォーマンスを見せてドラフト候補に名乗りを上げることを期待したい。