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高校野球あれこれ 第101号

センバツ2023】山梨学院、光った長打力 二、三塁打数は他校の倍以上 センバツ総括

 

1日に閉幕した第95回記念選抜高校野球大会毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は、山梨学院の県勢初優勝で幕を閉じた。長打が少ない大会だったが、山梨学院は長打力で他をリードした。

 

記念大会で36校が出場し、試合数が例年より多いにもかかわらず、2桁得点は前回、前々回より3試合少ない1試合だけだった。本塁打数は12本で、前回よりも6本少なく、二塁打三塁打の総数は前々回より18本減少し、前回と比べても7本減った。

 

 最も多い6試合を戦った山梨学院は本塁打が1本ながら、二、三塁打の合計は21本と2位以下に倍以上の差をつけて最多だった。フェンスは越えなくても、外野への鋭い当たりが多かった。三塁に走者を置いた場面でのエンドランなど、機動力も絡めた硬軟織り交ぜた攻撃が印象的だった。

 

 エース右腕・林謙吾投手(3年)が全6試合に先発し、計696球を投じた。「1週間500球以内」の投球数制限があり、今大会も上位進出校の大半は複数投手制を取り入れていた。その中で、林投手は大部分を一人で投げ抜いており、山梨学院は「エース力投型」の優勝だった。

 

 準優勝の報徳学園(兵庫)は東邦(愛知)、仙台育英(宮城)の強豪相手に2戦連続タイブレークでサヨナラ勝ちし、準決勝は前回王者・大阪桐蔭を相手に5点差をはね返した。山梨学院と対照的に盛田智矢投手(3年)、間木歩投手(2年)、今朝丸裕喜投手(2年)の3人の右腕の継投で勝ち上がった。新型コロナウイルス禍で制限された声出し応援が3年半ぶりに解禁され、応援歌「アゲアゲホイホイ」の大音量は球場全体を巻き込み、地元・兵庫のファンらが選手を後押しした。

 

 昨秋の明治神宮大会を制し、史上初となる2度目の「春連覇」を狙った大阪桐蔭は4強だった。世代最強左腕・前田悠伍投手(3年)は健在だったが、チーム1大会通算最多11本塁打を放った前回大会と比べると打線に破壊力がなかった。

 

 同じく4強の広陵(広島)は2年生右腕・高尾響投手が3試合に先発し、好投した。真鍋慧(けいた)選手(3年)らを中心に打線につながりがあったが、準決勝では競り負けた。

 

 21世紀枠の石橋(栃木)、氷見(富山)、城東(徳島)の3校はいずれも初戦で敗れたが、すべて3点差で一般選出校と比べても力の差はなかった。甲子園大会で初めて、城東の女子部員である永野悠菜マネジャー(3年)が試合前練習でノッカーを務め、氷見と光(山口)の女子部員もノック補助を行った。また、今大会からタイブレーク制度が延長十回からに早まったが、突入したのは3試合だけだった。

 

 長打力不足が顕著だった今大会。約3年に及ぶコロナ下で、練習機会そのものが不足していた影響もあるだろう。

 

 声出し応援など観戦スタイルは通常の甲子園に戻ってきた。来春から低反発の新基準の金属バットが導入されるが、「コロナ明け」の選手たちのより一層の成長に注目したい。

 

 

 

 

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