引き分け再試合の延長死闘や、監督のノーノー相手との対戦など因縁カード続出!大阪桐蔭は縁起のいい番号!
19日に開幕するセンバツ高校野球の組み合わせ抽選会が行われ、初戦のカードが決まった。ファンの記憶を呼び覚ます因縁の対決がいくつもあり、高校野球の歴史の重みを感じさせる。(今記事から選手の学年表記は、4月からの新学年)
東洋大姫路と花咲徳栄は引き分け再試合も延長の死闘
センバツの長い歴史でも屈指の死闘となったのが、23年前の準々決勝。東洋大姫路(兵庫)と花咲徳栄(埼玉)は、0-0で延長に突入すると、10回表に徳栄が1点を先制。しかし東洋大姫路もすかさず追いつき、当時の延長最終イニングとなる15回にも1点ずつを取り合って、2-2で引き分けた。再試合も譲らず、5-5で延長に突入すると、10回裏に東洋大姫路が、満塁からの暴投でサヨナラ勝ち。暴投のあと泣き崩れる徳栄の福本真史投手の姿は、ファンの涙を誘った。因縁の相手との「再々戦」に、徳栄の岩井隆監督(56)は「もうあれから23年ですよ」と、しみじみ話していた。
帝京長岡の芝草監督は東北相手にノーノー
初出場を果たした帝京長岡(新潟)を率いる芝草宇宙監督(56)は、帝京(東京)のエースとして春夏3度の甲子園経験がある。そして3年の夏には、2回戦で東北(宮城)を相手に無安打無得点の快投を演じた。芝草監督はこの大会で、3試合連続完封と大活躍し4強入り。日本ハムからドラフト指名を受け、NPB通算46勝をマークした。自身が飛躍のきっかけともなった東北との対戦で、初陣を飾ることができるか。ちなみに無安打無得点の試合では東北に、のちのメジャーリーガー・斎藤隆投手がいて、5番一塁手で出場していた。
山梨学院の吉田監督は、またも出身地の長崎と対戦
優勝候補の山梨学院は、長崎日大と当たる。山梨学院を率いる吉田洸二監督(56)は長崎の出身で、県立の清峰をセンバツ初優勝に導いた。山梨学院に転じて初めての甲子園勝利となった10年前の夏、初戦で長崎商と当たっている。奇しくも長崎原爆投下の日の試合で、長崎商のアルプス席が黙とうする間、山梨学院側も「監督が長崎の人だから」と、合わせて黙とうしたシーンが印象深かった。今大会最注目の「二刀流」・菰田陽生(3年=主将)は、「年末に長崎で合宿をした。自然豊かでいいところだった」と話せば、吉田監督は、「長崎時代には一番、バチバチ戦っていた相手。当時の長崎日大は、緻密な野球をしていた」と振り返った。縁の深い長崎との対戦だけに、熱戦が期待できる。
監督が若返って3年ぶりのご近所対決
隣県対決となる大垣日大(岐阜)と近江(滋賀)は、3年前の夏に対戦したばかり。この時は、大垣日大が7-2で快勝している。この試合で指揮を執った大垣日大の阪口慶三監督(81)、近江の多賀章仁監督(66)がともに退任し、大垣日大は高橋正明監督(43)、近江は小森博之監督(42)が率いる。昨春は近江の多賀前監督が、センバツ直前の練習試合後に高橋監督を激励した。近江の小森監督は、「多賀先生の時代から一番、練習試合をしてもらっている」と、車で1時間とかからないご近所対決にびっくり。「とにかく接戦に持ち込みたい」と、自身の甲子園初采配に思いを馳せていた。
大阪桐蔭が縁起のいい「32番くじ」を引く
甲子園通算9回(春4・夏5)を誇る大阪桐蔭は、1回戦最後の32番(タイトル写真)を引いた。ここは勝ち上がると試合が立て込むので、日程的に決して有利とはいえないのだが、大阪桐蔭にとっては「吉兆」でもある。ソフトバンク・前田悠伍が2年生だった4年前、中日・根尾昂、ロッテ・藤原恭大が2年生で、履正社との大阪決勝となった9年前がいずれも32番くじで優勝している。初戦は熊本工が相手で、3年前の秋、同校の創部100周年記念試合に、大阪桐蔭が招かれた縁もある。昨年は春夏ともに甲子園を逃した大阪桐蔭が、名門相手にどんな初戦を迎えるか、注目したい。
神宮決勝再戦や強豪同士の好カードも
抽選会で最も沸いたのが、4日目第1試合に入った神戸国際大付(兵庫)と九州国際大付(福岡)の対戦。昨秋の神宮大会決勝カードの再戦となる。敗れて準優勝に終わった神戸国際大付の青木尚龍監督(61)は、「むしろやりやすい。あの試合で悪かったところがわかっているから」と、雪辱に自信をのぞかせた。2日目の第2、第3試合は強豪同士の好カード。センバツ連覇を狙う横浜(神奈川)が、神村学園(鹿児島)と。花巻東(岩手)が智弁学園(奈良)と当たる。地区優勝は花巻東だけだが、いずれも全国トップクラスの戦力を持つ。ここから1校しか8強に残れないという厳しい組み合わせになった。
選手宣誓は「残り福」を、唯一の立候補主将が引く
選手宣誓は北照(北海道)の手代森煌斗(てしろもり・きらと)主将に決まった。前日の「キャプテントーク」で唯一、「宣誓したい」と手を挙げた手代森主将。その思いが野球の神様に届いたか、なんと最後の1枚の封筒に幸運が残っていた。「残り福」とはこのことだろう。ちなみに北照では16年前のセンバツで、西田明央主将(元ヤクルト)が宣誓しているが、この時は西田主将が最初に封筒を引いた。選手宣誓の抽選は、各大会の行進順で引くため、北海道は最初か最後。今回は南からだった。
