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高校野球あれこれ 第258号

1回戦最高のカードは花巻東と智弁学園!萬谷と杉本の投げ合いは、今大会の左腕ナンバーワン決定戦か?

 センバツの開幕が近づいてきた。14、15の両日には出場32校の甲子園練習が行われ、選手たちは憧れのグラウンドで躍動した。6日の抽選会では好カードが続々と決まり、優勝候補同士や因縁の対決もあって、1回戦から目が離せない。中でも、2日目の第3試合に組み込まれた花巻東(岩手)と智弁学園(奈良)の対決は、ハイレベルな左腕の投げ合い必至だ。左腕としての甲子園実績では沖縄尚学末吉良丞(3年)が両者を上回るが、新チーム以降の成績は両校左腕がワンツー。今大会の左腕ナンバーワンが決まる試合と言っても過言ではないだろう。

智弁の杉本は奪三振率2位、防御率6位

 智弁学園は昨秋の近畿大会で準優勝した。新チームのスタート時から評判が高く、投打ともハイレベルでまとまっている。特にエースの杉本真滉(3年=タイトル写真)は、コンスタントに140キロ台を計測する直球だけでなく、キレのいいスライダーを投げ込む。昨秋は公式戦47回2/3で68三振を奪い、防御率は1.13。奪三振率は32校エースで2位、防御率は6位にランクされる。一昨年の夏に1年生ながら甲子園のマウンドを経験し、順調に成長している。小坂将商監督(48=タイトル写真右)は、「練習試合でも周りに声掛けするようになったし、チーム全体のことを考えられるようになってきた。(本番に向けて)スイッチが入ってきたんじゃないか」と期待を込めた。ともに3年生右腕の水口亮明高井周平も、練習試合でしっかり結果を残している。

花巻東の萬谷は奪三振率3位、防御率5位

 花巻東は秋の東北大会で優勝し、一昨年の夏から4大会連続の甲子園出場を果たした。主砲の古城大翔(3年=主将)は、1年夏から出場する大会屈指の強打者。また昨年から出場している選手も複数いる。

 エースの萬谷堅心(3年)は、昨夏の甲子園で、センバツ準優勝の智弁和歌山に1失点完投勝ちするなど、実績十分。球速は140キロ前後だが、スライダーやチェンジアップなどの変化球がいい。昨秋は50回2/3を投げて、62三振を奪った。奪三振率は杉本に次ぐ3位で、防御率の1.07は、杉本より一つ上の5位となっている。萬谷は、「去年は四球が多かったので、冬は制球力をつける練習をしてきた。特にインコースへ投げ切れるように」と話した。萬谷は打撃も良く、昨夏に甲子園で登板した左腕・赤間史弥(3年)とともに投打でチームを牽引する。

花巻東の中軸は甲子園経験十分

 対する攻撃陣も、経験値では花巻東が上回る。古城を軸に、赤間、萬谷のバットは一発長打があり、対応力も高い。甲子園練習でフルスイングを見せた古城は、「打球方向とか考えず、振ることを意識した。試合では力まずに打っていきたい」と、4度目の聖地に余裕すら感じさせた。中軸の前後を打つ選手の活躍がポイントになるが、佐々木洋監督(50)は、「練習試合でも点は取れている。ただバント処理のミスなどが失点につながっている」と、守りの重要性を口にした。

智弁は二遊間が成長し守備が安定

 智弁は秋に4番・逢坂悠誠、5番・太田蓮と2年生を主軸に据えたが、小坂監督は、「指名打者も使うので、打順はがらっと変わるかも。つなぎ役の選手が調子を上げてほしい」と話す。また秋に崩れた守備陣については、「二遊間がよくなっているので、期待したい」と、志村叶大(3年)と八木颯人(3年)の成長を喜んだ。投打にハイレベルでまとまる両校だが、実戦感覚がまだ戻っていないセンバツの初戦だけに、両監督の言うように守備力が勝敗を分けるかもしれない。

勝っても横浜と神村学園の勝者と当たる厳しい組み合わせ

 東北勢初のセンバツ制覇を狙う花巻東と、10年ぶりの頂点を見据える智弁。ともに優勝してもおかしくない戦力を持つ。しかし勝ち上がっても、2回戦が横浜(神奈川)と神村学園(鹿児島)の勝者が相手になる。4校がそっくりそのまま準決勝でもおかしくないくらいの厳しい組み合わせになった。今大会から導入される指名打者制も、勝敗に影響を与えるだろう。いつも以上に、監督の選手起用、采配にも注目したい。